色々と手は打っているが組織改革は思ったように進まない?!

品質問題、日程遅れなど、製品開発組織は問題が山積み。プロジェクトマネージャーの育成を進めたり、品質チェック体制を強化したり、過去トラブルの勉強会を頻繁に開催したり、人材育成を加速させるために人事システムを刷新したり、様々な手を打ってきているが、何年経っても状況はあまり改善されていない気がする。何か根本的な間違いがあるような気がするが、組織改革を正しく進める方法を知りたい!

 

ずばり、改革アイデア施策によって

どのよう変化するか

因果関係不明確のまま、

変化順序変化効果などが

きちんと設計されていないからです。

 

組織の変化、社員のモチベーションの変化設計し、

設計図に基づいてPDCAを回すことで、

確実に組織に変化をもたらす方法をお伝えします。

 

 

組織改革、プロセス改革の失敗事例

 

組織改革やプロセス改革で、打った対策が効果を発揮せず、かといって誰も反省もしない、ということはありませんか?

良くありがちな対策案とその問題点についていくつか事例を紹介します。

一つ一つの施策そのものが悪いということではなく、トータルで考えて、そもそもの問題に本当に手が打てているかという視点で読んでみてください。

過去トラを使った品質問題の繰り返し防止策

大きな組織になると日々問題対応に追われながら、同じような問題を繰り返すことがあります。

多くの組織では、これに対して”過去トラ”という過去の問題を組織全体で学習させる、ということをやることがあります。

一定の効果はあるかもしれませんが、これで問題は根絶できるでしょうか?

様々な会社での取り組みを観てきて感じるのでは、

  • 上層部が過去トラをまとめたことで満足してしまっている
  • 現場の人たちが過去トラから問題の本質を読み取れていない
  • 現場が忙しすぎて、過去トラがあっても役に立てていない

といったようなことです。

特に、古い重要問題などについては、そもそも問題の本質を理解している人が退職していなくなっていたり、過去トラの中身が表面的な事象を追いかけるだけになっていて、結局は再発防止には役立たないものだったり、過去問題の数が多すぎて、過去トラのデータベースそのものの数が少なすぎたりします。

大事なことは、問題の本質を特定のプロジェクトでの一つの事象として捉えるのではなく、一般化して現場での行動指針に落とすことなのですが、ここまでやるのは、マネージメントが深くかかわって、過去トラ自体の質を高め続ける必要があるのですが、上記の例のように作ったことで安心してしまうケースが非常に多いように思っています。

人材スキルマップによる人材育成の加速策

これは本当に多くの会社でやられるのですが、この策は本当にうまく機能しているのでしょうか?

社員のスキルを事務局が分類した項目に当てはめて、だれがどのスキルを持っているかというデータを集め、それを活用して人員配置を適正化させるとともに、人材育成や個々のキャリアプランに活かそうとする策です。

そもそもスプレッドシート上で、個々の社員のスキルを本当に正確に表現できているのでしょうか?

そもそもそのデータを使って何を成し遂げようとして、何が成し遂げられたのか?

さらには、それがPDCAなどの管理ツールを通して、チェックされているのか?ということかと思います。

私の個人的な感想ではありますが、なんだか役に立ちそうな施策だと組織を挙げてやるのですが、膨大な時間を使って作ったデータがどう生かされているのかわからないまま放置されているケースが多いように感じています。

そしてもっと悪いのは、しばらくすると別の人間がまた同じことをやろうとするのです。前にやったころから時間も経っているのだから、社員のスキルも変化しているから、というのが理由です。

そもそもスプレッドシートの項目に〇×をつけるような粒度で、個々のスキルを見ようとすることに無理があるようにも思えます。

スキルというのは経験と知識の積み重ねで出来上がるもので、日々の仕事を通して形になっていくものであって、むしろどんなスキル集団にするかという会社の意思をもって、個々人が成長しつづけるような仕事ができるようにすることが先のような気がしています。

品質問題の多発に対するチェック強化策

品質問題が明るみに出ると、再発防止策として真っ先に出てくるのがチェック体制の強化です。

製品開発における品質問題では、デザインレビューを強化するという話になることがあります。

製造工程での品質問題では、二重三重のチェック体制で不良を市場に出さない対策が取られます。

確かに後工程に不良が流出することが減るという意味で、間違った対策ではないのかもしれません。

しかしながら、そもそもなぜ不良を生み出しているのか、というところに手を打っていないので、”不良”という”無駄”を生み出している構造自体は変わっていない場合があります。

製品開発にフォーカスすると、デザインレビューで不良が世に出ることが阻止されたとしても、開発者が開発をやり直すというムダは残っているということで、開発の効率が上がらず、慢性的な忙しさは継続し、結果として開発組織が成長できないということになります。

チェック体制強化によって、顧客に迷惑をかけないことは非常に重要ですので、この対策を打ちつつ、根本的な課題であるそもそも品質問題を生み出さない構造への変革を同時に行う必要があるということです。

絵に描いた餅のキャリアプラン

大きな企業では、人事部主導で社員のキャリアアップを支援する仕組みが作られます。

年に一度の上司との面談で、過去一年の進捗確認と、今後一年間にどんな目標を立てて実践していくかということを本人と上司で話し合って決めていきます。

多くの場合、まずは現状の仕事を卒なく続けることが前提で、何とか時間を作って将来のために頑張ろうというプランになりがちです。

仕組み自体に問題があるとは思っていないのですが、実際にどこまでこの仕組みが機能しているかはどこかで棚卸する必要があるような気がしています。

そもそも今現在の仕事でアップアップ状態で、半年に一度くらいは外部セミナーに参加するとか、将来やりたいことに対して、勉強方法などをアドバイスすることで、本人のキャリアにどれほどの影響を与えられるのか?ということを考えるべきと思っています。

アドバイスする上司の資質にもかなり左右されます。

もしかしたら今すぐにでも職場を変えてあげた方が、本人の人生に大きなプラスになるかもしれなくても、その時の上司が「まずは今の仕事で頑張ろう」と言えば、チャンスがそこで途絶えてしまうかもしれません。

そもそも社員がもっとも効果的に成長するのは、仕事を通しての成長、つまりはOJTだと思うのです

今の自分では少し難しい仕事を、周りの人たちに助けられながら、あるいは本人の死に物狂いの努力で乗り越えることで人は大きく成長するのだと思います。

キャリアプランの本質は、本人の将来の方向性に沿った少しチャレンジングなOJTの機会を作ることであって、仕事以外の勉強をする機会を作ることではないのではないかと思います。

もちろん、専門外や現在の仕事以外の知識を増やしていくことも大事なことではありますが、会社の生産性向上に寄与するようなキャリアアップを目指すなら、仕事の中で成長するためのプランを組織全体で作っていくことだと思っています。

モチベーションを高めるための理論として、職務拡大といって水平方向に仕事を広げていくことと、職務充実といって主に縦方向(上位職)への展開ということが言われています。

同じ仕事を繰り返す単能工を作らずに、一人ひとりの将来像を見ながら、職務拡大職務充実を繰り返していくプランを作って実践したいものです。

 

因果関係による変化で、改革の道筋を設計し検証する

 

組織のことに限らないのですが、世の中で起きていることはほぼすべてのことが因果関係によって繋がっています。

つまり、すべてのことには原因があって、そして結果があるということで、まず、このことを理解していただきたいと思います。

そしてもう一つ重要なことは、何か良いことを起こそうと手を打ったときに、良い変化も起きるのですが、同時に悪い変化が起きることがあるということです。

簡単に言うと副作用ということなのですが、大きな良い変化の裏で、ごく小さな悪い変化が起きると、長い時間をかけて悪い変化の影響が無視できなくなることがあります。

TOC(制約理論)では、これを方針制約と言ったりしますが、いずれにしても組織改革、改善を考えるときにカギとなるのは、この”変化”ということなのです。

失敗事例”のところで出した失敗事例も、実は因果関係によって施策による変化を予想して、問題解決までのプロセスをしっかり設計できていれば、成果が出ないまま放置されることがなくなると私は信じています。

失敗事例を基に、因果関係によって何が問題なのかを明らかにしてみます。

過去トラによる失敗のメカニズム

過去トラを活用した問題の再発防止策は、それ自体は間違っていないと思います。

ただ、過去トラを使うことによって本来起こしたい変化が本当に起こっているかをトラッキングする必要があります。

下図は、見落としがちな変化のための壁を表しています。

 

 

つまり過去トラをまとめただけでは、それが本当に現場に伝わって、過去の失敗を活用できる状態になっているか、というところに落とし穴があるということです。

畑村先生の書いた”失敗学のすすめ”の中でも、失敗を一般化することで、組織が活用できるようになるということが述べられています。

ここまでやり切るのがマネージメントということかと思います。

人材マップの失敗のメカニズム

人材マップの場合は、これを作ることは何だかやりたくなる、というのは理解できます。

しかし、その後、その人材マップを使ってどうするのか、というところに落とし穴があると思っています。

 

 

社員のスキルマップを作ることで、社内リソースの強み/弱み分析にはなると思います。

そこから戦略を立てる、ということは一つの方向であるかもしれません。

しかし、これを人材育成や人材の再配置に繋げようとすると、そこに実践上のギャップが生じます。

例えば、人材育成に繋げようとする場合、だれがどのように必要な育成をするのか?という実施計画が立てられずに、結局、人材マップを作ったままで終わってしまう例を何度も見てきました。

人員の再配置についても、現時点でほぼすべてのリソースがプロジェクトにアサインされていて、フルで活動している中で、どのタイミングで実施するのか?という疑問と、スキルを調査したところで、理想的な人員配置に社員を満遍なくマッピングできなければ、そもそも人員再配置を行う動機になりません。

同じように、マップを作ってみたものの、やりたいことに進めずに止まってしまうパターンかと思います。

品質問題チェック体制強化の失敗のメカニズム

これも多くの企業で無条件に飛びつきたい施策なのですが、施策が足りなくて十分な成果が得られない、というパターンです。

 

 

上図のように、確かにデザインレビューを強化すると、不良が次工程に流れないという変化が起こります。

しかしながら、品質問題を発生させているところ、例えば、開発者の知識や実力が足りないことによって、開発段階で不良が作りこまれてしまうという根本的なも問題には手が打たれないことになります。

問題が量産されれば、いくらデザインレビューというフィルターを強化しても、漏れ出てしまうものもあるかもしれません。

次工程、特に最終顧客に不良を流さないことは、企業としては至上命題ではありますが、一方で不良を生み出す根本問題を無視していては、競争優位な状況にはなりません。

本来目指すべきは、不良を発生させない組織作りということを強く考えたいと思います。

キャリアプランの失敗のメカニズム

キャリアプランの問題は、施策そのものが中途半端で終わてしまうリスクだと思います。

下図のように、本人の成長を第一優先に考えて実践に移すというよりは、現状の仕事を卒なく進めながら、通常の仕事とは別に(オフラインで)希望する道に進むための学習プランを立てて、できる範囲で実行するということで、学習の時間をどれくらいとれるかによって知識がどれくらい増えるか、ということになります。

 

 

本来のキャリアアップには、実業務の中で実力よりも少し難しい仕事をしながら、経験と知識を積み上げて自分のモノにしていくOJTが必須であって、職務拡大、職務充実を図って、個人の生産性を向上させることだと思います。

社員一人一人の人生設計は、確かに本人の問題であるのですが、企業の強さは組織の強さ、そしてより根本的には一人ひとり個人の強さだと思います。

個人が伸び続ける組織、構造、仕組みが継続的に機能することが、強い企業を生み出す秘訣であり、例えばグローバル企業であるトヨタなどは、個人を伸ばす組織文化を持つ強力な組織力が競争の原点になっているような気がします。

 

ではどうやって組織改革を進めればいいのか?

 

組織問題を正しく捉えて、正しい施策、対策を考え、実行して成果を挙げるには、まずは因果関係でモノゴトを考える組織習慣をつけることです。

  1. 組織問題の根本原因を追究する→因果関係で問題の構造を捉える
  2. 根本問題の解決策の仮説を立てる
  3. 解決策の仮説から問題を解決する変化のプロセスを設計する→因果関係で検証する

ということを実践することです。

このプロセスは、TOC(制約理論)の思考プロセスで与えられているものと同等で、弊社はこのプロセスを製品開発に特化して、かつ本質思考トレーニングと実際の組織問題を解いていくOJTを組み合わせて弊社独自のプロセス「連鎖式組織改革法」として仕上げたものです。

参考記事:「本質思考で組織と個人の生産性をアップする

弊社が提供する「連鎖式組織改革法」は、

  • 組織にモノゴトの本質を捉える思考力を身に着ける方法
  • 組織問題を構造化する方法
  • 解決策のアイデア発想法
  • 解決策の仮説検証を因果関係を使って行う方法
  • 組織改革のシナリオを設計する方法

をまとめて提供いたします。

 

本質思考トレーニングと連鎖式組織改革法」について、個別に1時間程度でご説明いたします。

ご希望があれば、下記よりお問合せください。

 

 

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