グローバル人材になるというのはどういうことか。
英語ができるということではないと思います。
では、グローバル人材の定義とは、、、
いろいろと書籍もあるし、ビジネス誌などでいろんな人がコメントされています。
私は、渥美育子さんの「世界で戦える人材」の条件という本が比較的参考になると思っています。
以前に自分の部下たちに「グローバル人材」について講和をしたときのメッセージのポイントをまとめておきます。
国際競争力
競争力指数=売上高営業利益率x世界シェアx100(出展:日本機械輸出組合)
いくつかの実例
- この20年間でフォーチュンGlobal500社の中の日本企業数が4割減
- GDPが中国に抜かれ世界第3位に
- 日本の電機メーカーの長期低迷
- ドイツ人上司のひとこと「日本っていつも特別なんだな。」(私の実体験)
グローバル化の誤解
英語力、コミュニケーション (50%以上の人がこう答える)
グローバル化とは
世界共通の価値(グローバルスタンダード)を理解し、世界の変化に連動し、多様性(各国への対応)を理解しつつ、日本の良さを生かして、世界でビジネスをしていくこと
日本のDNA
良いところ
- モノ作り
品質へのこだわり、魂をこめる - チームワーク
あ・うんの呼吸、気配り - 人間関係
お客様は神様
悪いところ
- 英語力
- 意思決定が遅い
持ち帰って検討、コンセンサスで決定 世界の変化と連動していない - 横並び主義、減点主義
チャレンジしない - 極度に進んだ分業
個が伸び悩む、当事者意識の欠如 - 意外に弱いIT
*悪いところを認識することも重要だが、良いところを更に生かすことも重要
グローバル人材になるために
文化の世界地図を理解する 世界は4つの文化コード(文化の世界地図:渥美育子)
- 法的規範 : ルールが社会の中心。アメリカ、カナダなど
- 道徳的規範 : 人間関係重視。日本、アジア、カトリック系
- 宗教的規範 : 強い団結力。イスラム圏
- ミックス : 2つ以上の文化が混在。
世界で統一されたルールを重視
- 米国でのトヨタのリコール
- 矢崎総業、デンソーの米国での独禁法違反
- 2012年1年間で日本企業が支払った罰金:約2200億円
*英語教育だけでなく、先進国、新興国でのグロールビジネス展開の成功事例、失敗事例を学習することで、文化のギャップや統一基準を理解する。
変化(イノベーション)を起こす人
当事者意識を強める
- 常に“私が”を主語で話す(→主語があいまいな日本語?)
- コミットする(→目標面談でコミット意識向上)
- 自分で決める
熱烈な好奇心が変化を生む
- イノベーションは強い好奇心から生まれている→好奇心は“なぜ”の繰り返し
- 新しい課題を自ら作り出す→“課題を見つける”から“あえて作る”
情報戦略で知識を広げ活用する
- どんな情報を取れば決定できるかを考えて情報をとる
- “なぜ?”を考えて情報収集する→いつも本質を考える
危険がいっぱい:チェックリスト
すべてを知る必要の無いエンジニアの悲劇
- システムが複雑化して、エンジニア一人一人の役割が低減
- 機能組織による効率追求で専門分野の細分化
- 深い深い井の中の蛙
- すべてを知らない先輩から、教えられる悲劇
- XXの専門家といわれる危険
組織に埋没し、飼い殺しにされる危険
- 雑用ばかりの新人時代
- あれはやったか?これは済んだか?の教育ママ的監視
- 上司の指示通りに動いていればいいという暗黙の理解
- 上司からの指示がなければ何をしていいかわからない中堅社員
会社に自分の人生を決めさせている危険
- 受身のままの会社生活での時間の無駄
- 自分の将来に対して戦略をつくる
- 自分の市場価値を理解する
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自社の同期入社がライバルではない。アップル、サムスンにいる同世代は何をしている?