Sony、NEC、日立など、日本を代表する大企業が、今は一時期の輝きを失ってしまっています。

特にSharpや東芝のように、経営サイドの問題が、さらに状況を悪化させて、本当に再起できるのかを日本国民全体が見守っているのが現状です。
大量生産で、ものを作れば売れる時代には、日本の製造業の”品質”での強味が他国の追随を許さず、長い間成功を独り占めしてきたのは、もう遥か昔の話です。

その成功体験が、変革への対応を鈍らせてしまったのでしょうか。その後日本は、半導体での投資競争に敗れ、携帯電話や薄型テレビなどの新規デバイスの中での日本製半導体の地位を失い、2002年くらいから始まったデジタル放送、それに合わせた薄型テレビの需要増大をめぐる競争の中で、再び大量生産時代がきて、夢よもう一度と液晶への過大投資をしてしまった某企業の失敗や、2008年以降、続々とテレビ事業から撤退せざるを得なくなった日本の電機企業など、この先、どうなってしまうかという不安をぬぐいきれません。

私は1998年に、日本の大手精密機器メーカーから、アメリカ系外資企業に移り、10年間、アメリカ企業側から日本企業を見てきました。
日本の経営、決定プロセス、グローバル企業の中で日本企業がどう見られているか。ここに大きな違いがありました。しかもそれよりも大きかったのは、日本企業の技術者とグローバル企業の技術者を比較してみて、技術力ということよりも、モチベーションやパッション、将来への自分の進む道への思いなど、大きく差があることに大きな衝撃を覚えました。

これは勝てるわけがない、とそのときに思ったわけです。

日本企業に復帰してからは、私のライフワークを若手技術者の育成と決めて、若いエンジニアといっしょに、グローバルで戦うということ、技術者が経営を考えなければいけないということ、そして、日本人はうまくいっている人たちから真似して学ぶことが下手くそだということなどを、たくさん議論して、多くの若い人たちの考え方を変える道を探ってきています。

会社を変えられるのは、若い人たち一人一人の強さだと、私は確信しています。
自ら専門と経営の知識を平行して得ようとする国の人たちと、今の日本の若い人たちのキャリアについての考えを比べると、本当に背筋が寒くなる思いがします。若い人たちにちょっとした刺激を与えるだけでも、日本は、日本企業はもっともっと強くなると信じています。もともと能力は高いのですから。

日本企業再生のため、お役にたてることがあります。
あるいは、若い皆さんの相談相手になることができます。
まずは、個人的な話しでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。