製造業、メーカーや先端技術によって独自のハードウェア製品を軸にして事業を展開しようとする企業、いわゆる技術オリエンテッドな会社にとって、事業を成功させる、あるいは利益を最大化させるための戦略はどうやって作るかを、いっしょになって考えるのが「フューチャシップ」のミッションです。

「技術」と「経営」を最大限に効率的に組み合わせて、企業の収益を最大化させるのが「技術経営」です。

技術経営で最も重要な要素は、

  • 市場はあるのか?(顧客ニーズ)
  • 差別化できるのか?(技術革新、イノベーション)
  • 本当に儲かるのか?(お金を動かすビジネスモデル)

の3つです。
この3つのいずれかが欠けてもビジネスは成功しません。3つの要素をバランス良く保ちながら事業を拡大していくことが技術経営だと言えます。

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技術革新、技術でイノベーションを起こすのは技術者として当然と思うものの、事業の成功という視点を含めるとなかなかうまく行きません。

最近でこそ、プロダクトアウト vs. マーケットインと顧客指向が重要だと言われ始めていますが、技術者は言葉でわかっていてもどうしても「いいものを作れば売れる」という想いを断ち切れません。
というよりも、どうやってお客さんが欲しいもの、潜在ニーズを掴んでイノベーションを起こすことができるかが、わからないだけなのかもしれません。

本来、製品開発とは、お客様が望むものを先回りして生み出し、お客様のもとに届けることが本質的な使命なのです。
日本企業はずっとそれをやってきたのですが、いつのころからか一度いいものを作れば、あとは如何に効率的に、そして大量に高品質で作り出すかというところに競争の軸が移ってしまいました。
これによって大手企業は大きな利益を生み出し続けたので、経営としては間違った選択ではなかったのですが、時代が変わってお客様の嗜好も多様化し、お客様の選択肢がハードウェア製品単体でなくソフトウェアやサービスと一体となったソリューション全体で考えられるようになると、いつしか作れば売れるということが遠い昔のこととなってしまったわけです。

その時代の変化についていけずに、イノベーションを生み出せなくなった企業が多く見受けられます。

本質は、「お客様が欲しいと思うものを先回りして開発する。」という単純なことだけなのです。

この愚直な「本質」を再び取り戻すための手法があります。
トヨタがやっている「リーン製品開発」です。
トヨタの人たちは、自分たちが特に変わったことをやっているという意識すら持っていませんが、ひたすら「本質」をつらぬく”プロセス”を教えてくれます。

トヨタというと「カンバン生産方式」があまりにも有名ですが、実は開発にもすぐれた秘訣がありました。これを見つけ出したのが、アレン・ウォードというアメリカ人の大学の先生です。
アレン・ウォード教授はこのトヨタの開発プロセスをアメリカに持ち帰り、それをアメリカに広めました。最近になって日本にも書籍として紹介されるようになって、ようやく生産方式以外のトヨタのすぐれた開発手法が知られるようになってきました。

当たり前のことを当たり前にやる開発プロセス。でも日本人が失いかけている開発手法でもあります。

本質に立ち返るということ、顧客視点でイノベーションを起こすということで、自ら会社を変革することができます。

顧客視点と技術革新はこれで結びつけることができます。
でも、技術者がもうひとつ苦手なのが、お金を稼ぐということではないでしょうか。
お金儲けをなんか悪いことをしているように感じてしまうのが技術者です。でも、利益を生み出さないのは企業にとって最大の”悪”であるということを認識すべきです。

新しい技術=ビジネスモデルではありません。ビジネスモデルは「お金を動かす」ためのしくみ作りです。

顧客視点で新しい技術で画期的な製品やサービスを生み出しても、お金儲けができなければ企業にとって意味がありません。
ビジネスモデルは、それだけでひとつの学問になるかもしれませんが、お金の動かし方はいくつかのパターンとしてこれまでの歴史が教えてくれます。

民泊(AirBnB)やウーバーも、ビジネスモデルはまったく新しいものではありません。
潜在市場を開拓して、お客様が使いたい形、使いやすい形で提供したものです。

「経営学」はもっと身近なものとして、多くの若い人たちが学んでほしいと思っています。
起業が盛んなアメリカでは、多くの人たちがMBAを取得します。MBAを取得して大企業若くして経営者になっていく、あるいは、若くにして起業をする、さらにいうと会計士の資格をとって起業コンサルやベンチャー投資の仕事につき、次のステップで経営者になっていく。

日本でももっとプロの経営者、あるいは技術者であって経営がわかる人材をもっとたくさん作っていかなければ、グローバル競争の中で勝ち進んでいけません。

「経営がわかる技術者、さらにグローバルで戦える人材育成」がフューチャーシップの一番のミッションです。